世界パラ陸上競技選手権・佐藤選手金メダル!・上与那原選手銅メダル獲得!
【世界パラ陸上競技選手権大会ロンドン2017・3日目】
今大会日本勢初の金メダルは、車いす男子1500m(T52)に出場した佐藤友祈選手(GROP SINCERITE WORLD-AC)でした。昨年のリオデジャネイロパラリンピックで敗れた悔しさを、見事、大会新記録となる3分45秒89のタイムで晴らしました。また、上与那原寛和選手(SMBC日興証券)も4分01秒56で3位に入り、銅メダルを獲得しました。
競技は、リオパラリンピック金メダリストのレイモンド・マーティン選手(米国)がスタートから抜け出し、佐藤選手が追う流れとなり、その後は、完全な一騎打ちの展開になり、佐藤選手がスパートをかけ、マーティン選手を振り切りフィニッシュしました。佐藤選手は、「(リオパラリンピックで敗れた)マーティン選手に勝つことができて嬉しく思います。彼がスタートから逃げることは分かっていたので、(監督の)松永さんと立てた、「300m以内で捉えよう」というレースプランを立て、その目標を達成できたことが勝因です。」と話し、「マーティン選手はペースの上げ下げが得意ですが、その揺さぶりにもうまく対応ができ、練習の成果を感じました。」と納得の表情。最後に「緊張と不安で押しつぶされそうになりました。でも、スタートラインに立ったら、本当に不思議ですが、両親や会社の人、日本からの声援などが、自分の中にパワーとして注ぎ込まれる感覚があり、いい方向に展開ができました。」と笑顔で話しました。前回大会(ドーハ)で銅メダルを獲得し、リオパラリンピックで銀メダル、そして今大会で金メダル獲得し、着実に栄光の階段をかけ登っていきました。おめでとうございました。
銅メダル獲得した上与那原選手も大一番に強さとしぶとさを発揮しました。「スタートから佐藤(友祈)選手を追っていくつもりでしたが、(レース展開で走路が塞がれ)ブロックされてしまいそうだったので、「第2集団で行こう」と作戦を変えました。集団の前方にいて、(後続選手の)誰がどこにいるか、影をみて確認しながら、いい位置でレースを進めました。3位に入り、自分の中ではいいレースだったと思います。」と話し、「若い佐藤選手の金メダルは頼もしいし、僕も少しでもついて行けたらいいかなと思います。表彰式で『君が代』を聴けるのは嬉しいですね。」とベテランらしいコメントでした。おめでとうございます。