ドバイ2017アジアユースパラ競技大会・陸上競技最終日(13日)
大会初日、ジュニア(U20)100mに出場した兎澤朋美選手(T42・日本体育大学)が走り幅跳びに出場し、最終6回目で3m14の自己記録更新する跳躍を披露しました。兎澤選手は「1回目から踏切がなかなか合わず、助走位置を前にしたり、後ろにしたり試行錯誤でした。最後で合う事ができました。まずはうれしいです」と話しました。
同じくユース(U18)走り幅跳びに出場した足立悠都選手(T47・京都府立福知山高校)は、こちらも最終6回目で自己記録となる5m22の跳躍でした。足立選手は、元々走り高跳びがメインで、今大会も走り高跳びでエントリーしていましたが、参加選手が足立選手のみだったため、急きょ100mと走り幅跳びにエントリー変更となりました。走り幅跳びはほぼ経験したことが無く、本人には気の毒な大会になったと思いますが「初めて競技しましたが、自分としては100mよりもメインとして考えていました。100mでは緊張しましたが、幅跳びはリラックスして跳べたと思います。」と話しました。今後についても「高跳びはもちろんですが、100mや幅跳びにも挑戦してみたい」と意気込みを語りました。
日本知的障がい者陸上競技連盟から派遣された折原巧真選手(one´s Para Athlete Club)がジュニア(U20)400mに出場し、53秒17で金メダルを獲得しました。日本知的障がい者陸上競技連盟では、4個目の金メダル獲得となりました。折原選手は「練習の成果が出て良かったです。他の選手は出場していたので早くレースがしたかったです。これから、もっと自分のレベルアップをしていきたい」と今大会の結果に満足そうに話しました。
一方、女子400mに出場した岡部蘭選手(JA福島さくら)は、スタートで出遅れ、1分9秒04の悔しい結果となりました。「スタートが遅れてしまった。300mくらいまではスピードに乗れましたがラスト100mで力尽きてしまいました。力不足です。また練習します」と話しました。
今大会、日本知的障がい者陸上競技連盟派遣の7選手で金メダル4個、銀メダル1個、銅メダル1個獲得と素晴らしい結果を残しました。今後の活躍に期待です。
日本パラ陸上競技連盟期待の若手が揃う投擲ブロックの新保大和選手(F37・兵庫県立武庫荘総合高校)がユース(U18)砲丸投げ、ジュニア(U20)やり投げに笠松大聖選手(F44・日本体育大学荏原高校)、高橋峻也選手(F46・日本福祉大学)が出場しました。
新保選手は、2日目の円盤投げ45m60の自己記録更新で金メダルを獲得しており、砲丸投げで自身2個目の金メダルの期待がかかっていましたが、見事3投目で12M60で金メダルを獲得しました。新保選手は、8月に開催された「世界パラ陸上競技ジュニア選手権」でも2種目金メダルを獲得しており、しっかりと結果を残しました。円盤投げ、砲丸投げ共にファールも多く本人も「もっと安定した記録を残さないといけないですね。今は結果よりも内容をしっかりしていきたい」と話しました。
やり投げに出場した笠松選手も5投目に自己記録更新となる37m26の結果を残しました。「自己記録更新できたことは素直にうれしいです。でも国際大会のレベルは髙くて、悔しさもあります」と話しました。来年からは、日本体育大学に進学が決定しており、更なる成長が期待されます。
同じく出場した高橋選手は42m97で銅メダルにあとわずかの差でした。「まだまだ実力不足です。もっと練習します。国際大会に出場してくる選手はやっぱりレベルが高い事を感じました。負けずに頑張りたい」と悔しさをにじませながら話しました。
投擲ブロックでは、山手勇一選手(F41・日本体育大学)も砲丸投げとやり投げに出場し、砲丸投げは、6m67、やり投げは29m27の結果でした。本人は自己記録更新を目指しましたが膝の調子が悪く「思っていた記録は出ませんでした。まだまだ練習不足です。1から鍛えなおします」と話しました。
今大会最後の競技となった男子車いす400m(T54)にジュニア(U20)脇山陸久選手、山北泰士選手、木村勇聖選手(共にソシオSOEJIMA)、ユース(U18)笹原拓歩選手(北九州障がい者陸上競技クラブ)が出場、脇山選手が54秒94で2位、山北選手が57秒で3位、ユースの部で笹原選手が1分02秒65で2位となりました。木村選手は、59秒27で4位。脇山選手は「メダル獲得はうれしいですがまだまだでした」山北選手は「中国の選手は速かったです。まだ実力不足です」と悔しさとメダル獲得の嬉しさ半々のコメントでした。脇山選手は前日の200mでは27秒82で金メダル、木村選手は30秒20で銀メダルを獲得、山北選手は800mで1分56秒66で銅メダルを獲得しています。
ユースの笹原選手は初日100mで17秒64で銀メダルに続いてのメダル獲得となりました。